仏教絵本「長者と赤い真珠」原文
絵本をつくるきっかけとなったのは本願寺総合研究所のホームページで
こちらのサイトには様々な説話が掲載されているので読んでいて面白いです
絵本化にあたり原文を読みました
動画では長者がサメと格闘する場面がありますが
実際の原文では 血を好む赤い真珠を宿した貝を 血をエサに誘い出すというもので
まさに心血を注いで 道を求められたお釈迦さまを感じることができます
サメの場面もそうですが 絵本にするために脚色してありますので
補完として原文をコチラに掲載いたしました
『衆經撰雜譬喩』 卷下 比丘道略集
姚秦三藏法師 鳩摩羅什 譯
阿難白佛。佛生王家。坐於樹下念道六年。得佛如是爲易得耳。
佛告阿難。昔有長者。居甚大富衆寶備具。唯無赤眞珠以爲不足。
便將人入海採珠。經歴險阻乃到寶處。刺身出血油嚢裹之懸著海底。
珠蛤聞血香唼食之。乃得出蚌。剖蚌出珠。
採之三年方得一珮。發還到海邊。同伴見其得好寶。
欲共圖之。倶行取水。衆人推著井中覆之而去。
墮在井底久。其人見有師子從傍穴來飮水。
其人復惶怖。師子去後尋孔而出還到本土。
其伴歸到家。呼曰。卿得吾一珮無人知兼欲見害。
卿可密盡相還。吾終不言卿也。其人怖懅盡還其珠。
珠主得已持還。家有兩兒著珠共戲。
共相問曰。此珠出生何處。一兒曰。生我嚢中。
一兒曰。生室甕中。父見笑之。婦曰何笑。
答曰。吾取此珠勤苦乃爾。小兒依我得之不識本末。謂生甕中。
佛告阿難。汝但見我成佛。不知我從無數劫學之勤苦。
至今乃得謂之爲易。如彼嬰兒謂珠生嚢中矣。
是以修諸萬行。積功累劫非但一事一行一身而可得也
『衆経撰雑譬喩』(「大正大蔵経」四 537頁下~583頁上)
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