金戒光明寺

本願寺聖人親鸞伝絵 上 第五段

選択付属

黒谷の先徳在世のむかし 矜哀のあまり あるときは恩許を蒙りて製作を見写し あるときは真筆を下して名字を書きたまはす すなはち『顕浄土方便化身土文類』の六にのたまはく [親鸞上人撰述]「しかるに愚禿釈鸞 建仁辛酉の暦 雑行を棄てて本願に帰し 元久乙丑の歳 恩恕を蒙りて『選択』を書く おなじき年初夏中旬第四日 『選択本願念仏集』の内題の字 ならびに 南無阿弥陀仏 往生之業 念仏為本 釈綽空 と 空の真筆をもつてこれを書かしめたまひ おなじき日 空の真影申し預かり 図画したてまつる

浄土真宗最初門