大切な家族のご命日に
なぜ 忌まわしいとも読む 忌 という字を使って
一周忌・三回忌などと云うのでしょうね
錦織寺四代存覚上人のお書きになった 至道鈔 という書物に
忌といふ文字の訓はいみなり 是則その亡日にをいて かの徳を謝するよりほかに 他事をいみて禁断する義なり
中略
二親並に兄弟等の亡日には諸事をなげすてて仏事報恩をいとなむべきこと 内外の両典にすすむる所一なり
と お教え下さいます
つまり 仏事以外の事を忌みて
あれが忙しい これをしなくては などと理由をつけないで
仏事報恩に勤めなさいと云う事なのでしょう
大切な方を偲ぶのに 他に理由は無い筈です
そうした戒めの意味合いが込められた言葉なのですね
法事は ご命日にお勤めするのが本当です
どうしてもご命日にお勤めすることが出来ない場合は ご命日を過ぎないようにしたいものです
何故なら 日延べする間に病気や事故に合わないとも限りませんし 自らの死を迎えるかも知れないからです
命よりも尊いものはない その事を忘れない為に 命の日 を大切に勤めたいものです